121231-130103_年越し縦走 (雲取・飛龍・長沢背稜)


振り返ってみると、少なくともこのブログを始めた2008年以来、自宅や実家で年を越したことが無いようだ。その前も2回くらいシリアで年越しをしてるから、最後にフツーの正月を迎えたのはいつだったか覚えていない。


正月くらいはゆっくりしたいと言う気はある。でも他の人と都合が合う連休、というタイミングは年末年始くらいしかないのは事実だ。


思いつきで計画する身の上では、近所の山で過ごそうという安直な発想しか出てこない。今回はM月氏と雲取~笠取~甲武信 or 大菩薩の、ちょっとした縦走を計画してみた。


初日は、JR奥多摩駅からバスで鴨沢、そこから少し歩いて五十人平でテン泊する。


少々早いが15時に設営、富士方面を眺めながら今年ラスのマッコリをぐびり とやる。 


今年最後の太陽を眺めながら次の一年に思いを馳せると、富士から蛇のような雲が・・・ ん?来年の干支は何だったヶ?


外は氷点下でもシュラフの中は暖かい。うとうとしながらもラジオから聞こえる紅白歌合戦に耳を傾ける。


元旦、雲取山山頂で見ようと思った初日の出を寝坊により小雲取から拝観する。


それから朝飯を食って、雲取山頂に着いた頃には結構陽が上がっていた。


雲取山山頂からの眺望は、まあまあ。今年は雪が少ないナー。


取り敢えず笠取山方面に向かう我々。積雪状況は徐々に厳しくなっていく。


飛龍山取り付きの禿岩からは、絶好の眺望。しかし、同行のM月氏は風邪をぶり返したのか咳が止まらなくなり、大事をとって下山を決意。


サヲラ峠までM月を送り、街に帰ってもやることのない俺は縦走を継続することに。三条の湯に立ち寄ってみる。


だあれも居ない三条の湯キャンプ場


山小屋には結構な人が宿泊。新年お祝いの餅つきや宴会で盛り上がる。


ご主人が仕留めたシカ肉のしゃぶしゃぶや、ホットワインなど色々な食べ物や飲み物が振る舞われた。


1月2日、この日までずっと快晴。長沢背稜に行先を変更。


雲取への登りはガチガチに凍結。軽アイゼンが必要。アイゼンは初心者は安全な6本爪、慣れたら動きやすい4-5本爪がいいと思う。


雲取山荘までのまき道が通行禁止になっていたので、また雲取山頂まで来てしまった。


昨日まで混雑したはずの雲取山荘は閑散としていた。気温は-2℃と、意外と高い。風が無いとポカポカして日向ぼっこでもしたくなる。風が強いとめちゃめちゃ寒い。ネックウォーマーなどで顔を覆ってやり過ごしたが、目出し帽は要らなかった。


芋ノ木ドッケ、長沢山などを連ねる長沢背稜をゆく。


16時前、ちょうど良い時間に酉谷避難小屋到着。誰も居ないし、きれい。らっきー!


抜かりなく雲取山荘で入手したビールで疲れを癒しながら、小屋の窓から暮れゆく石尾根方面を眺める。う~ん、至福のひと時。


1月3日、荷物を小屋に置きっぱで酉谷山に登ってみる。山頂からは色々な山の向こうに朝日に輝く東京湾が見える。


北側には荒川流れる秩父の街並み。そうか、長沢背稜は荒川と多摩川の分水嶺でもあるわけだ。


酉谷山から東側は、南斜面の緩やかなトラバースとなる。北風を受けないので暖かい。芋ノ木から下山まで誰にも会わなかった。

自分の足音しか聞こえない静かな山道をゆっくり歩いてゆく。日々の雑事から完全に隔離された環境で、正月にふさわしく心が和む。



小雪がちらつく天目山から蕎麦粒山方面。この辺りはトラバースしても良いし、稜線歩きもできる。


蕎麦粒山からは鳥屋戸尾根経由で下山。このコースは昭文社の地図では破線になっている。多少アップダウンや障害物はあったが、別に迷うようなところは無かった。


途中で計画変更したため、なんかセンスの無いルートになってしまったものの、とても気持ちの良い縦走だった。

【行程】
1231 JR奥多摩駅 9.30-(Bus)-10時過ぎ 鴨沢BS - 15時 五十人平
0101 6時過ぎ出発 - 雲取山 - 12時 禿岩 - 14時 サヲラ峠 - 16時前 三条の湯
0102 8時出発 - 雲取山 - 11時半 雲取山荘 - 16時前 酉谷避難小屋
0103 (小屋から酉谷山へ往復30分)9時出発 - 12時 蕎麦粒山 - 14時20分 川乗橋BS -(徒歩)- 15時過ぎ JR奥多摩駅